ヌクマムは代用できる？ナンプラーとの違いや作り方・使い方まで徹底解説

ベトナム料理で欠かせない調味料「ヌクマム」。

でも、「家にない」「ナンプラーで代用できる？」と迷ったことはありませんか？

実はヌクマムは、ナンプラーや家庭にある調味料でしっかり代用できるんです。

この記事では、ヌクマムとナンプラーの違いから、代用品の作り方、使い方、おすすめレシピ、購入場所までを完全ガイド。

この記事を読めば、「ヌクマムがなくてもベトナム料理が作れる！」と自信を持てるはず。

初めての方でも安心して挑戦できる内容になっているので、ぜひ最後までチェックしてください。

ヌクマムは代用できる？まず結論から解説

「ヌクマムがないけど、ベトナム料理を作りたい…」そんなときも大丈夫です。

ヌクマムはナンプラーで代用できます。

どちらもカタクチイワシを発酵させて作る魚醤で、香りや塩味にわずかな違いがあるだけです。

ベトナム料理の多くはヌクマムを使いますが、ナンプラーを使っても味のバランスが崩れることはほとんどありません。

ヌクマムの味や風味はナンプラーで近づける

ヌクマムは塩味がやや穏やかで、香りが強めです。

一方のナンプラーは、少し甘みがあり、発酵期間が長いためまろやかです。

そのため代用する場合は、ナンプラーを少しずつ加えながら味を整えるのがポイントです。

入れすぎると塩辛くなりやすいので、味見しながら調整していきましょう。

項目	ヌクマム	ナンプラー
発酵期間	半年～1年	1年～1年半
塩味	まろやか	濃いめ
香り	強い	マイルド

どんな料理にヌクマムを使うのが向いている？

ヌクマムは炒め物・スープ・つけだれなど、ベトナム料理全般に活躍します。

特にフォーや生春巻きのタレ「ヌクチャム」では、独特のうま味が料理全体の味をまとめます。

代用のときは、香りを重視するならアンチョビを少し加えるとより本格的な風味になります。

ヌクマムとはどんな調味料？基本をおさらい

ここでは、そもそもヌクマムとはどんな調味料なのかをおさらいしていきましょう。

知らない人でも安心して理解できるよう、特徴や日本の魚醤との違いを整理します。

ベトナム料理に欠かせない魚醤の正体

ヌクマムは、カタクチイワシを塩と一緒に発酵させて作るベトナムの伝統的な魚醤です。

発酵によって魚のたんぱく質が分解され、うま味成分（アミノ酸）が凝縮されます。

ベトナムでは1人あたり年間約4リットルも使うといわれるほど、日常的に使われています。

日本の家庭での醤油のような存在で、炒め物、煮物、スープ、タレなどあらゆる料理に欠かせません。

特徴	内容
主原料	カタクチイワシと塩
製法	発酵・熟成
味わい	塩味がやや穏やかで香りが強い
用途	料理の味付け・つけダレ・下味など

日本の「しょっつる」や「いしる」との違い

日本にも似た調味料として「しょっつる」（秋田）や「いしる」（石川）があります。

これらも魚を発酵させた魚醤ですが、原料や味の方向性が少し異なります。

例えば「しょっつる」はハタハタを使い、「いしる」はイカやイワシなど地域の魚が使われます。

ヌクマムは塩味がマイルドで香りが強く、より軽やかでフレッシュな印象があります。

種類	主原料	味の特徴
ヌクマム	カタクチイワシ	うま味が濃く香りが強い
しょっつる	ハタハタ	塩味が強めでコクがある
いしる	イカ・イワシなど	魚介の香りが濃厚

このように比較すると、ヌクマムがベトナムの「うま味の源」と呼ばれる理由がよく分かりますね。

ヌクマムとナンプラーの違い

ヌクマムとナンプラーはどちらも魚醤（ぎょしょう）で、見た目も味もとても似ています。

ですが、実は細かく見ると発酵期間や香り、味わいに違いがあるんです。

ここでは、その違いを分かりやすく整理してみましょう。

原材料・発酵期間・味の違い

ヌクマムとナンプラーの主原料はどちらも「カタクチイワシ」と「塩」。

しかし、発酵にかける期間が異なります。

ヌクマムは発酵期間が短く（半年〜1年ほど）、塩味がまろやかで魚の香りがしっかり残るのが特徴です。

一方のナンプラーは、1年以上じっくり発酵させることでうま味がまろやかに仕上がり、香りも控えめになります。

また、ナンプラーには砂糖が加えられることも多く、やや甘みを感じることがあります。

比較項目	ヌクマム	ナンプラー
原料	カタクチイワシ・塩	カタクチイワシ・塩（＋砂糖）
発酵期間	半年〜1年	1〜1年半
味	塩味がまろやか	やや濃く甘みがある
香り	やや強め	マイルド

香りや塩味の違いを表で比較

実際の料理に使うときに感じる違いを、もう少し具体的にまとめました。

ナンプラーの方が香りが軽く、クセが少ないため、初めて魚醤を使う人には扱いやすいといえます。

逆に、ベトナム料理特有の香りをしっかり出したいなら、ヌクマムの方が向いています。

項目	ヌクマム	ナンプラー	使い分けの目安
香り	強め	控えめ	香り重視ならヌクマム
塩味	まろやか	濃い	濃い味が好きならナンプラー
甘み	なし	あり	甘辛系料理に合う

どちらも同じ魚醤ですが、仕上がりのニュアンスが異なるため、料理の種類によって使い分けるのがおすすめです。

ナンプラーでヌクマムを代用する時のポイント

ヌクマムが手に入らないときは、ナンプラーで代用するのが最も簡単です。

ただし、塩味や香りに差があるため、ちょっとしたコツを押さえるだけでぐっと本格的な味に近づきます。

味を調整するコツと注意点

ナンプラーを使うときのコツは、「少しずつ加える」ことです。

ナンプラーはヌクマムより塩分が高いため、レシピに書かれている分量の8割程度から始めて味を見ながら調整しましょう。

また、香りが弱いと感じたら、にんにくや生姜、レモン汁を加えることでバランスが取れます。

逆に香りを強めたい場合は、アンチョビをほんの少し加えるとヌクマムに近い風味になります。

代用ポイント	理由	おすすめの補足材料
量を控えめに	ナンプラーは塩味が強い	—
香りを補う	ナンプラーは発酵香が弱い	にんにく・アンチョビ
酸味をプラス	ベトナム料理の味に近づく	レモン汁・ライム汁

ナンプラーを使った代用レシピの一例

ここで、ヌクマムの代わりにナンプラーを使った簡単な万能ダレの作り方を紹介します。

生春巻き、炒め物、フォーなど幅広く使えるので、覚えておくと便利です。

材料	分量
ナンプラー	大さじ1
レモン汁	小さじ1
砂糖	小さじ1
にんにく（すりおろし）	少々

全てをよく混ぜるだけで完成です。

このタレをサラダや唐揚げに少しかけると、ぐっとエスニックな香りになります。

ナンプラーを上手に使えば、ヌクマムの代用として十分満足できる味わいになります。

ヌクマムもナンプラーもない時の代用品レシピ

「ナンプラーもヌクマムも手元にない…」というときでも大丈夫です。

実は、家庭にある調味料を組み合わせることで、かなり近い味を再現できます。

ここでは、醤油や白だしなどを使った手軽な代用品の作り方を紹介します。

醤油＋白だし・めんつゆで代用する方法

ヌクマムのうま味と塩味のバランスを再現するなら、醤油と白だし（またはめんつゆ）の組み合わせが最も手軽です。

発酵の深みこそありませんが、だしのうま味で十分満足できる味になります。

材料	分量
薄口しょうゆ	大さじ1
白だし	大さじ1
レモン汁	数滴

白だしがない場合は、めんつゆ大さじ1＋顆粒だし小さじ1＋塩少々で代用可能です。

濃口しょうゆを使う場合は、見た目が濃くなるので量を控えめに。

オイスターソース・ポン酢・アンチョビで再現する方法

魚の香りや深みを出したいときは、オイスターソースやアンチョビが活躍します。

ヌクマムやナンプラーの「魚醤のコク」に近づけたい人におすすめです。

組み合わせ	材料と分量	特徴
オイスターソース＋醤油	オイスターソース小さじ1/2＋薄口しょうゆ大さじ1	まろやかで甘みのある味
ポン酢＋醤油	ポン酢数滴＋薄口しょうゆ適量	酸味が加わりさっぱり風味
アンチョビ＋醤油＋レモン汁	アンチョビ5g＋薄口しょうゆ大さじ1＋レモン汁小さじ1	香り・うま味ともに最も本格的

アンチョビはヌクマムの原料と同じカタクチイワシを使うため、再現性が非常に高いのが特徴です。

家庭にある調味料別・ヌクマム風味の比較表

それぞれの代用品がどんな風味になるかを比較してみましょう。

代用品	風味の特徴	再現度
醤油＋白だし	あっさり・塩味強め	★★★☆☆
オイスターソース＋醤油	甘みとコクが強い	★★★★☆
アンチョビ＋醤油	魚の香りが近い	★★★★★
ポン酢＋醤油	酸味がさっぱり	★★☆☆☆

どの組み合わせも、調味料を混ぜるだけで完成するのが魅力です。

料理の種類や好みに合わせて選んでみてくださいね。

ヌクマムの使い方とおすすめ料理

ここからは、実際にヌクマムを使った料理を紹介します。

どれも手軽に作れるレシピなので、初めての方にもおすすめです。

ヌクマムがない場合は、上で紹介した代用方法を使ってもおいしく作れます。

フォーガー（鶏肉のフォー）

フォーガーは鶏だしベースの優しいスープ麺です。

ヌクマムのうま味がスープ全体を引き締め、香り高い味に仕上がります。

材料（2人分）	分量
フォー	150g
サラダチキン	適量
もやし	1/2袋
細ネギ	適量
ヌクマム	大さじ3と1/2
水	600ml
顆粒和風だし	小さじ1と1/2
酒	75ml
にんにくチューブ	2cm
しょうがチューブ	5cm

スープを作ってフォーを茹で、具材と一緒に盛り付ければ完成です。

レモンやライムを添えると、香りが際立ちより本格的になります。

ヌクチャム（ベトナム風つけだれ）

生春巻きや揚げ春巻き、フォーなど何にでも合う万能ダレです。

ヌクマムの香りを存分に楽しめる一品なので、まずはこれを覚えるのがおすすめです。

材料	分量
ヌクマム	大さじ2
にんにく（みじん切り）	1かけ
唐辛子（輪切り）	1本
砂糖	大さじ2
お湯	大さじ2
レモン汁	大さじ1

すべてをよく混ぜるだけで完成です。

ヌクマムをナンプラーに置き換えてもおいしく仕上がります。

作り置きする場合は冷蔵庫で保存し、2〜3日以内に使い切りましょう。

ヌクマムはどこで買える？販売店と購入のコツ

「代用もいいけど、やっぱり本物のヌクマムを使ってみたい！」という方も多いですよね。

ここでは、ヌクマムを実際に購入できる場所と、選ぶ際のポイントを紹介します。

KALDI・業務スーパー・成城石井・イオンで探す

ヌクマムは、輸入食品を扱うスーパーや大型店で取り扱われていることが多いです。

以下の店舗では、比較的見つけやすい傾向があります。

店舗名	特徴	取り扱い状況
KALDI	エスニック系の調味料が豊富。試食イベントなども多い。	一部店舗で販売中
業務スーパー	コスパ重視でベトナム製ヌクマムを取り扱う店舗も。	公式HPで取り扱い店舗を検索可能
成城石井	高品質な輸入食品が充実。オンラインショップでも購入可能。	店舗・ネットどちらでも購入可
イオン	調味料コーナーにアジア食材コーナーが設けられていることも。	店舗によって販売あり

店舗によって取り扱いが異なるため、事前に電話やサイトで確認しておくと安心です。

ネット通販で買えるおすすめブランド

通販サイトではさまざまなメーカーのヌクマムが販売されています。

特に評判が高いのは「フンタン（HUNG THANH）」ブランド。

香りと塩味のバランスがよく、ベトナム料理初心者にも使いやすいと人気です。

ブランド名	内容量	参考価格（目安）
フンタン（HUNG THANH）	650ml	約1,000円前後
メコンフィッシュソース	500ml	約900円前後
タイ産ナンプラー（代用品）	700ml	約600円前後

通販ではまとめ買いがお得なので、料理好きの方は3本セットなどを検討するのもおすすめです。

Amazon・楽天市場・Yahooショッピングの3大サイトを比較して購入すると、最安値を見つけやすいですよ。

まとめ｜ヌクマムがなくても大丈夫！代用品でベトナムの味を再現

ここまで、ヌクマムとナンプラーの違いや代用レシピ、購入方法について解説してきました。

最後に、今回のポイントを簡単に振り返ってみましょう。

今回紹介した代用パターンの早見表

代用品	作り方	特徴
ナンプラー	そのまま使用（塩加減に注意）	香りマイルドで扱いやすい
醤油＋白だし	各大さじ1＋レモン汁少々	和風寄りのさっぱり味
オイスターソース＋醤油	小さじ1/2＋大さじ1	甘みとコクが強い
アンチョビ＋醤油	5g＋大さじ1	最も風味が近い

ベトナム料理をもっと身近に楽しもう

ヌクマムがなくても、ナンプラーや身近な調味料で十分にベトナム料理を再現できます。

大切なのは、うま味と香りのバランスを意識して少しずつ味を調整すること。

フォーや生春巻き、ヌクチャムなど、家庭でも気軽に作れる料理がたくさんあります。

代用レシピを活用すれば、「ベトナムの味」をもっと身近に楽しめます。

ぜひ次の休日は、家でベトナムの香りを感じてみてくださいね。